この恋ウソから始まりました


涙がじわりと出た時、家の前に立っている人影が見えた。



「大翔…?」


何で、大翔が?


「あっ、萌。やっと帰って来た」


ゆっくり振り向いた大翔は、さっきとは違って、スッキリとした顔をしてる。


「心配するじゃねぇか。早く帰って来いよ」


「早くって…。まだ、明るいじゃない」


何事もなかった様に、大翔はあたしに話しかけた。


「返事、しに来たんだよ」




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