この恋ウソから始まりました


「ア、アツヤくん…」


「ん?何?萌ちゃん」


「ううん。何でもない」


大翔と二人きりなんて、心細いんだけど。


「じゃあな。また明日」


笑顔を振りまいて、アツヤくんは足早に消えた。



気まずいなぁ。


「萌、何話してたの?」


「え?べ、別に、何でもないよ」



う~、聞けない。


本人には、やっぱり聞けないや。


「そっか。なあ、今日もオムライス作って?」




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