この恋ウソから始まりました


――ジュー…。


あたしの丸いオムライスを、おいしいって言ってくれるのは、大翔だけ。


「はい。どうぞ」


「ありがと。マジでうまそう」



こういう顔を見ると、18歳の男の子なんだなぁって思う。



「ホントに、何でもないのかよ?」


オムライスを食べながら、大翔は言った。


いつもなら、あたしを真っ直ぐ見るのに、今日は目を合わせない。


「何でもないって?何の話し?」




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