空耳此方-ソラミミコナタ-
少しすると、なんとも不思議なことが起きた。
ちょうど住宅の間からまっすぐ花のある鏡に光が差し込む。
そして反射され向かい側の鏡に到達し、更に反射でトンネルの出口の影から出るところにたどり着いた。
炯斗と朋恵は目を見張った。
「す、スゲー…」
「こんなことって…」
まるで理科の実験を見ているかのよう。
光の筋道がはっきりと見えている。
【この光が、三件目の犯人です。】
朋恵は思わぬ真相に唸った。