何度忘れようとしても
スラッとしたモデルのような体型でスーツが似合う後ろ姿。
きっと佐伯くんだと、思った。

その時、向かい側のエントランスの窓から差し込む朝日が何故かとてもまぶしく感じて、私は不思議な感覚になった。
変な感じだけど、私には佐伯くんがなんだか輝いている様に見えた。

朝早いせいか私たちの他には誰も居なかった。
私はエレベーターを待つ彼の横に並んで立った。

「おはよう」
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