何度忘れようとしても
私は声をかけた。

「井川さん。めずらしいっすね、朝早いなんて」

佐伯くんは驚いていた。

「うん。今日からクリスマスフェアだから」

エレベーターが来て2人で乗り込んだ。

その時私はある事を急に思い出した。
そうだ、今日は佐伯くんの誕生日だったんだ。
いつか高岡さんが教えてくれた、佐伯くんの誕生日。
12月20日、今日だった。
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