何度忘れようとしても
それから30分程して、インターホンが鳴った。
マスクをかけて、ドアを開けるとスーパーの大きい紙袋を両手に抱えた和泉さんが立っていた。

「ごめんね、起こしちゃって」

「こんなにたくさん・・・すみません。おいくらですか?」

和泉さんは、玄関に紙袋を置くと「いいのよ、大丈夫」と言った。

「何か、やっておいて欲しい事があったら連絡してね。ゆっくり寝てちゃんと治してね」

「ありがとうございます」

そして本当にサッと風のように去って行った。
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