どうしても。
さっきの人の忠告を無視してる訳じゃないけど、その場から離れられない。足が動かない。


行き交う人の肩にぶつかる。いろんな方向から、それでも私の足は歩けない。


大きな人にぶつかってよろけそうになった。
あっ転ぶかも って他人事のようになるがままに  


「あぶなっ」


えっ? 転んでない?



「ちょっと、アンタさっあぶねっつうの!、ちょっとこっち来いよ!」



私の腕を引っ張って人混みの中から出た。






< 43 / 46 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop