Tolie.




掠れた自分の声に笑いが
こみ上げてきて、アゲハの
部屋から聞こえた物音に
なんとなく、ほっとした。









俺から逃げろ。









通じたのか、通じてないのか。
多分、通じてないんだろうけど
逃がせたことが嬉しくて、











俺のことなんか忘れて
カズと幸せんなれよって
言っとけばよかったなんて
変な後悔をしたからか、







「 ・・・・なんだ、これ 」







涙が止まらなかった。






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