Tolie.








「 俺、一人だけ幸せって言うのは
  ズルいと思うんだよ 」




「 なに、言って・・・ 」







トン、と押されて。
いつの間にか開いていたドアから
外に出される。







力なくその場に座り込んだ私を
悲しそうな目で見下ろして、
ふっ、と小さく笑った。











「 好きだよ、美優。
    でも・・・バイバイ 」





ピシャン、と閉まったドアの前で
私は一人、泣き崩れた。







< 304 / 445 >

この作品をシェア

pagetop