Tolie.








───────グイッ・・・





「 泣かないで 」







両手で頬を包まれて
くいっ、と上を向かされた途端
片手が後頭部に回されて
引き寄せられた。





もう片方の手は背中に回されて
少し強い力が、”現実”を
私に見せてきて、











「 一輝ぃっ・・・ 」






優斗さんだって分かってるのに
無意識に口から零れたのは
一輝だった。







< 313 / 445 >

この作品をシェア

pagetop