短編集
夜。
私は何故か寝付けなかった。
なんか心がふわふわと飛んで行ってしまっているような感じ。
これが楽しかったってことなのだろうか。
握っていた左手の温もりはまだ残っている感じがする。
とても温かいあの温もり。
「また、行きたいな」
ぽつりと言葉を口からこぼし、瞼を閉じた。
・・・・・・閉じただけで眠れないんだけど。
朝練があるから寝不足にならないためにも、早く睡魔がおそってくるのを願いながら、夜を過ごした。