憂鬱なる王子に愛を捧ぐ
「ヒサも煙草、吸うんだな」
「知らなかった?」
「……初めて知った」
千秋は、ローテーブルの上にある煙草を一本手に取って転がす。
「美味いのか?これ……」
「別に、美味しいから吸うわけじゃないよ。ねえ、真知」
「……は?」
驚きすぎて慌ててしゃがみこんだ。ばれてる!覗いてたのがばれてる!!
カツカツと扉に向ってくる足音。
そして、ガラリと現れた尚としゃがみこんだあたしの視線がばっちりと合わさった。