大人的恋愛事情
「多分ね……。時間的にも、もう遅いし。家に来たとして、私がいなければ電話してくるだろうし、それがないってことは来てないと思うのよね」
私の言葉が終わらないうちに、視線をテーブルに戻す。
「じゃあ、帰れよ。電車まだあるよな」
意外にアッサリとそう言う男が、酎ハイの空き缶を手に持ち立ち上がる。
「もう片付ける?」
「置いとけよ」
「いい、それくらいして帰るから」
いくらなんでも、それくらいはして帰らないと、さすがに申し訳ない気がして食べた皿や空き缶を持てるだけ持ってキッチンの方へと回る。
シンクに皿を置くと、缶を捨てた藤井祥悟が今度はキッチンを出た。