大人的恋愛事情
 
「いらっしゃいませ」



「どうも……」



「よかったですね」



そんなことを言う店員がチラッと私を見る。



「ああ、まあ……」



曖昧に返事をする圭が、少し苦笑いで店員に返しているのを呆れた気分で見ていた。



週末ずっと家の前にいたのは本当だったようで、きっと店員と仲良くなるほどこのコンビニに来たのだ。



コンビニの中からも、道路を挟んだ向こう側の小さなマンションはよく見えてたりして。



「バイト仲間で、実は賭けてたんですよ。家に入れてもらえるのかどうか……」



レジを打ちながら、小声で圭にそう言っている店員。
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