大人的恋愛事情
 
どこまでもこっ恥ずかしいはずのメールなのに、こればかりは削除もできずに、仕事も手につかないまま迎える昼休み。



「藤井さんやりますよね」



「ホント、よほどの馬鹿ね」



なんて二人の声も上の空の私は、ドキドキとする鼓動に目眩がしそうになりながらも、デスクを立った。



「いいなぁ……、私もこんなプロポーズされたいっ!」



「そう? 恥ずかしいわよ」



恥ずかしくてもなんでも、今はそんな余裕のない私は、一刻も早く総務を出て正面玄関まで行きたいというのに、聞こえるのは男性社員の呼び止める声。



「佐野、三番に電話だぞ」
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