大人的恋愛事情
 
その声に、美貴ちゃんと詩織が思わず私を見た。



そりゃあ圭も見ただろうけど、今さらもう……。



「誰ですか?」



嫌な予感にそう聞くと、予想外の名前が出た。



「氷室室長」



その答えに、詩織と美貴ちゃんがマズイという顔をする。



確かにマズイ。



さすがに社内メールでこれはマズイと、今さらながら思うものの、電話を無視するわけにもいかないので仕方なく席に戻った。



「怒られるんですか?」



美貴ちゃんが不安そうに詩織に聞く。



「知らない……でも怒られるですむかどうか」



そんな詩織の困った声に、もしかしたらクビなんてことが頭を過る。
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