大人的恋愛事情
「私は彼氏に祝ってもらいましたよ? ケーキを買って彼氏の家でおめでとうって言ってもらえて嬉しかった……」
「お先」
やけに誕生日にこだわっている美貴ちゃんの言葉を遮り、そう言ってロッカーを閉めた。
「そう言えば、繭のケーキ美味しかったよね」
「そうですよっ! 今日も作ればいいんじゃないですか?」
そんな二人の言葉を後にロッカールームを出る。
確かにバレンタインのあの日、社内に置いて帰った私の力作チョコケーキは、何故か詩織と美貴ちゃんが食べたという……。
まあ、勿体ないしね。
それはそれで無駄にしなくてよかったんだけど。