大人的恋愛事情
 
あの社内速報プロポーズ以来、週末は必ず一緒に過ごしている藤井祥悟。



そうは言っても、あれから3回目の週末だったりするので、やっぱりお互いよく知っているとまでは言えない。



あの後は、会う社員すべてに声を掛けられていたけれど、最近それも落ち着いてきたりして。



エレベーターを降り少し陽が長くなった、まだ暮れ切っていない社外に出ると、まだよく知っているとは言えない男が外の柱に凭れて立っていた。



「飯でも行く?」



私を見て微かに笑ってくれる藤井祥悟が、胸をキュッとさせる。



まあ知ってても知らなくても、どうだっていいんじゃない?
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