大人的恋愛事情
まったくもって嬉しくないことを言って来られて、ここ最近そればかりになってきている溜息が出た。
「いいんじゃない?」
私が軽くそう言うと、詩織が隣で首を傾げる。
「なにがよ」
「総務の前に、私とのランチ希望がズラッと並んだりしてね」
「馬鹿じゃないっ、そんなことになって困るのは繭なんじゃないの?」
呆れて言って来る詩織に、自虐的な気分で呟いた。
「この際、本気で婚活してもいいかもよ?」