大人的恋愛事情
 
「だったらこういうのやめてもらえません? 私、昼は詩織と約束……」



「してたっけ?」



私の言葉を遮り、上から落ちてきた声に振り返るとそこには詩織が笑って立っていて。



「いいよ、行ってきなよ。私は美貴ちゃんと社内のカフェに行くから」



なんなのよっ!



こいつ絶対面白がってるよね。



「私も今日はサンドイッチを食べたいし、詩織と……」



「じゃあ、それで」



アッサリと椅子から立ち上がる藤井祥悟は、私の迷惑などお構いなしで……。



「はあ?」



「俺も一緒してもいい?」



そんなことを詩織と美貴ちゃんに軽く聞く、社内一モテる男。
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