恋ってよんでもいいですか?
俺はわこちゃんに部屋のカギを渡した。


カギを渡すことで、わこちゃんが俺の彼女だということを


俺がわこちゃんの彼氏だということを


カタチで示したかったのかもしれない。


とにかく俺のことだけ想って欲しかった。



わこちゃんとはそれから毎日会った。


「毎日会いたい、ちょっとでいいから会ってたい」と潤んだ瞳で俺に訴えたわこちゃん

 
俺の気持ちそのままの言葉がわこちゃんの口から発せられたことが嬉しかった。


だけど、その瞳の奥に見えたのはわこちゃんが抱える大きな不安。


「一日でも会ってないと、消えてしまうんじゃないかと、夢なんじゃないかと、思ってしまう」とわこちゃんが話してくれた。


俺が傷つけたことで、恋することを躊躇しながらも


俺と恋することを受け入れ、前に進もうとしているわこちゃんに胸が熱くなった。
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