アイ・ドール
姉の死後、万希子さんは幾多のアイドルオーディションに書類を送り続け、姉の夢を叶えようとしたが、落選続きだったという。その熱意は次第に、何故、姉は死んでしまったのかという疑問に移行して、遂には医者になる事を決意し、難関である都内の医科大学に現役で合格する。
「あれが――運命だったんです――」
その時だけ、少し笑った様に見えた。
高校卒業も間近という頃、友人が手にしていた雑誌に掲載された、ドロシーエンタープライズのレッスン生募集広告を「見てしまった」と万希子さんは表現した。
これが最後と応募し、書類選考に合格する。
両親は激怒した――書類選考に合格した事にではなく、本気でアイドルになる覚悟を決め、医大進学を辞退した事を勝手に決めた行為に――――しかし万希子さんは、生活費も自分で賄い3年たっても芽が出なかったら再度、医大を受験する事を条件に両親を強引に説得したという。
レッスン生には詩織、流花、雪、アリスがいて、詩織とはその頃から友情が芽生えた――1年後、詩織、流花、雪、アリスとスカウト組のモカ、モコ、キャロルアン、葵が加わりヴィーラヴが誕生する。