マイティガード



閉め切られた医務室の扉を、

「んっ!」

体当たりする勢いで押し開けると、



「…っ、パーシバル…!」


そこには、横たわるオドワイヤーの傍らに座り込み、苦しげな表情をする彼の姿があった。



アネリの声に反応し、パーシバルは顔をゆっくりと声のほうへ向ける。


「………あぁ…、お嬢様…!」


彼の苦しげな表情は、みるみるうちに和らいでいった。


アネリは、オドワイヤーの遺体を見て体を強張らせたが、その脇をすり抜けてパーシバルの傍へ寄る。


「パーシバル、無事?
何があったの?誰がやったの?」


微かに返り血を浴びたパーシバルの顔に触れれば、パーシバルは心底安心したように目を細める。


< 209 / 352 >

この作品をシェア

pagetop