マイティガード



「…負けられないのはお前達だけじゃない…っ!

この、化け物ども!!」


引き金が引かれた。


――バンッ!


「…っ!」

精確に顔を狙って放たれたが、パーシバルのほうがわずかに速く弾を避ける。

弾はアネリをかすめることなく背後の壁へ。


視線がやや逸れた時を狙い、マドックは銃倉(リボルバー)に残っているぶんをパーシバル一人に集中させる。


――バンッ!

――バンッ!



一発目をまた寸でで避け、更に飛んできた二発目の弾を、


「………ッ!」


パーシバルは片手の平を開き、その真ん中に受けた。



が、弾は貫通することなく手の平の皮膚数ミリの位置まで食い込んで止まる。


「な……ッ!!」


額を貫いたこの弾なら唯一パーシバルを殺せると信じていたぶん、マドックは想定外の出来事にただただ戸惑った。


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