・+◇【短編】White love letter

「ねぇ、葉月。」

『ん?』


私は春星を見上げているあなたに言いました。


「葉月、今日誕生日なんでしょ?」



『な‥んで知ってんの?』


あなたはすっかり驚いていましたね。




「看護士さんから聞いたの♪」



私ははい、とプレゼントをあなたに渡しました。




「誕生日おめでとう(^^)」





私があなたにあげた物は



アンクレットでした。



ネックレスやブレスレットだと治療の邪魔になるので

それ以外で身につけられる物にしようと思ったからです。





『小春‥これ、俺のために?』




「当たり前じゃん♪」





あなたははらはらと涙を流していましたね。




きっと誕生日を



誰かに祝ってもらうことも


久しぶりだったのでしょう。








.
< 39 / 88 >

この作品をシェア

pagetop