SECRET×CROSS

「亜希ーー!
 タクシー捕まえてきたから
 早く帰ろっ」

姉が大声で私を呼んだ。
こんな時間だからそろそろ帰らないと。

「アキ」

「え?」

弥紗ちゃんが私に聞いた。

「何で美希さんと一緒に帰るの?」

そうだ!!
私たち姉妹だから家は同じ。

でも姉妹っていうのは
秘密にしているんだ。

いくら弥紗ちゃんでもそれは言えない。


「あの…偶然帰り道が同じって聞いて…」

「そうなんだぁ」

うまく誤魔化せたみたいだ。
こっちの意味でいろいろと大変だなぁ。


「弥紗ちゃんバイバイっ」

「アキバイバイ」

「あっ 弥紗ちゃんだ!またね~」

「美希さんもお疲れ様でした!」


私たちはタクシーに乗った。


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