好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕
和希もついでに入れたコーヒーを片手に

私に背を向けて雑誌を読み始めた。



時計のコチコチ…という音だけが部屋に妙に響く。



私は目のやり場に困って

ストーブの小さなオレンジ色の灯りを見つめながら

大事に少しずつコーヒーを口に運んだ。



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