冷たい君の裏側に
柊SIDE

こんなに笑ったのなんて何年ぶりだろう。
ぐっしょりと濡れた服が太陽の光で少しずつ乾いていく。

隣に座る未音を見てギョッとする。

びしょびしょの服が透けていた。
本人は気付いていないらしく、

「あっついねぇ」

と手をパタパタやっている。

いや…気付けよ。
つーか、通りかかる男はジロジロ見てるし、かなり注目されている。


どうすんだよ…
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