夫婦ごっこ
「ところでお二人は何をしていたんですか?」

ぺアルックの色違いのジャージーの二人に尋ねた。

「俺ね…体育バカだからさ。朝 ランニングするんだけど
千鶴も負けない体育バカ予備軍だったみたいで
一緒に走ってるんだ。」

「毎日ですか?」

「雨とか雪とかないときは四時起きして散策路を
二人で走ってるの。」

「うわ~~ぁ~すごく素敵なご夫婦ですね。」

「そんな…素敵だなんて…ね?ともちん。」

前さんはニコニコと笑ってる。


「おい 時間なくなるぞ。俺はもう今日だけな。」
恒くんが最高に機嫌悪そうに言った。

「そうなんです。うちは恒くんが朝 ダメだから却下です。」

恒くんは歩きだした。

「あ~~待ってよ……。それじゃ…。」

頭をさげてどんどん歩いていく恒くんを追いかけた。


「まったく大浦は俺様だからな。」

前さんは笑った。


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