【完】キミがいた夏〜Four years later〜
ベランダから差し込む月明かりだけがお互いの体を怪しく照らし出していた
ピンポーン──────────ッ……‥‥
え…?
突然、暗闇に鳴り響くインターホン
俺は美鈴の指に自分の指を絡めたまま一瞬動きを止めた
こんな時に誰が来たっていうんだ
「橘先輩…人が…」
「別にいいから」
「でも…」
「いいから黙って…」
また美鈴の唇を荒々しく塞ぐ
今さらやめることなんて出来ない
夢が醒める前に全てを俺のモノのしなければ
すると、そうはさせないとばかり世話しなく扉が叩かれた
ドンドンドン───────‥‥……!!
「渚───?いないのー…?」
──────!?