【完】キミがいた夏〜Four years later〜



3人同時に携帯電話の行方を追って下を向くと
滑り落ちた携帯電話は渚の足に当たって止まった



その携帯電話はいつか美鈴が渚と買いに行った時のような『簡単携帯』なんかではなく



最新式のスマートホン



そこにはかわいいマスコットの付いたストラップが付けられていた



あれは…



そう思った途端に、真っ青な顔をした美鈴が隠すように携帯電話に覆い被さった



少ししか見えなかったけれど、そのストラップは全体的に色がくすんでいて年期が入っているように見えた



「美鈴…それ…」



渚もそれに見覚えがあったのだろう



美鈴に驚いた顔を向けている




< 139 / 286 >

この作品をシェア

pagetop