パラドックスガール
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「違うよ。」


いきなりの彼女からの否定の言葉。
僕は頭を拭かれながら首を傾げた。


「別に雨嫌いじゃないよ。玲央が泣ける日だから。」


僕の頭を拭く手を止めることなくいう彼女に、僕は驚いた。


「…何、忘れてるとでも思った?
泣いてるって思われたくないから雨の中で泣くんでしょ?」


それこそ不思議そうに首を傾げる彼女。
僕は笑った。
自分のことより僕のことを考えてくれる君。


「…じゃあ、そういうことにしとこっか」


「え?」


「何でもない。
茗子が好きだなぁって思っただけ。」


またもや不思議そうに首を傾げる彼女にそう言っておいた。





昔より髪が短くなって、昔より少しひねくれてて、昔より魅力的になった彼女へ。

もう、あまり笑ってくれなくなったけど。




君がどれだけ変わっても、君のそばにいるよ。
君がどんな時でも頼れる距離にいたいから。




To be continue...


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