穢れなき雪の下で
楽しげな恋人たちは、羨ましくもあり疎ましくもある。


そんな中で、周りの空気を気にすることもなく、一人、ツリーを見上げている女性がいた。



切なそうで
儚そうで
淋しそうで

見ているこっちの胸が痛くなる、その姿に、俺の足は思考より先に動き出していた。




「よお」

しかし、相変わらず俺の唇は浮いたセリフ一つ出てこない。
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