穢れなき雪の下で
「……お!」

俺の言葉にはじかれたように振り向いて、一瞬驚いた後、いつものようにふわりと、ミユは笑った。

「早いんだね」

「皆早く帰ってるのに、サービス残業なんてする気にならなくて」

「そっか。
 そうだよねー。
 皆、早く帰ってサンタさんにならなきゃ、だもんねぇ」

パパたちは大変だ、と、また笑う。




そんな笑顔で、泣きはらした赤い瞳がごまかせるわけもないのに。
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