カテキョにぞっこん!


急いで下に降りると、玄関には髪を濡らした陽サマが立っていて……



「大丈夫ですか。ほら、これで拭いてください」


「すみません……」




母にもらったタオルでメガネを拭きながら、足下にあるボロボロの傘を気にしていた。

きっと傘を広げたとたんに、風であおられ壊れてしまったんだろう。




メガネを外している陽サマ……やっぱりあの時の人は陽サマだったと確信した。


でもその瞬間に、心は重く沈んだんだけど、目の前に見えるカッコイイ陽サマとボロボロの傘がとてもアンバランスで……




「先生っ……おかしっ!ククッ」



私は思わず笑ってしまった。



「由利!笑ってないでタオルもう1本持って来て!」






だって陽サマは
どんな姿でも素敵なんだもん……




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