あくまで天使です。
突然、何かが思いっきり突き飛ばされる音、ゆっくりとゆっくりだが階段を上がってくる悪魔の足音が聞こえてきた。
「ひぃっ」と小さく悲鳴を上げる。
家の中に入ってきたもう一匹の悪魔はとっとと来ればいいのに、私を怖がらせるために足取りを重くしてこちらへ向かってくる。
私にだけ地震が襲ったような震えがくる。
悪魔、いや死神の足音は私の部屋の前でその足音を静めた。
がちゃがちゃとドアノブを回してみるが、私がせめてもの抵抗に鍵をかけているのがわかったのだろう。しかしさらに地獄のどん底に陥れるために、何度もガチャガチャガチャガチャ………。
やがてドア本体が叩かれ始めた。最初はそっと。半ばのほうは叩きつけるような強さだった。