あくまで天使です。


歩みを再開させて、私は扉を開けた。


蛍光灯がまぶしく、光彩を縮める。そろそろと瞼をあげると


「遅かったじゃねぇか。やっぱ鈍足だな。豚足でもOKか」


『いやいや悪魔という神話的存在はいませんよっ!神が作りしものなんて………というか人でもないものがどうして私たち人間に見えるんですか?』


いるよ神様ー


なんか自宅のように寛いでる悪魔がー。


悪魔、さっきの男はリモコンに手を伸ばした。プチっと反論しかけていた信者の顔が途切れる。私は思わずエナメルカバンを落とした。


「なんであんたがここにっ!?」


「はぁ?いてわりぃか」


いること自体が異常なんだよ!



< 12 / 625 >

この作品をシェア

pagetop