あくまで天使です。


屋上は人払いをしたかのように閑散としていた。


まあそれを分かっててこの場所を選んだんだけどね。


ぶっちゃけここ立ち入り禁止だし。


月緋の乙女的好奇心をうまくかわし、いけないことをやるように素早く屋上へ転がり込んだ。


彼の姿を探すため、きょろきょろとあたりを見回していると


「おいどこ見てんだ」


上から低くて悪戯っぽい声音が降ってきた。


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