あくまで天使です。
「あら?ナギサとブラッハーさんじゃない」
公園に背を向けた瞬間、背後からソプラノが聞こえた。
肩を数センチジャンプさせ、ぎくしゃくと後ろを振り返る。
月緋がニコヤカに入り口で立っていた。その隣にはあの男性。
「こんなところで奇遇ね。貴方達もデート?」
「あっいや別に月緋達の邪魔をしようとなんて思ってないからね!」
聞いてもいないことを弁解し、私は笑顔をひきつらせた。
「貴方達もって………月緋、誤解を招くような言い方はやめなさい」