あくまで天使です。


「あら?ナギサとブラッハーさんじゃない」


公園に背を向けた瞬間、背後からソプラノが聞こえた。


肩を数センチジャンプさせ、ぎくしゃくと後ろを振り返る。


月緋がニコヤカに入り口で立っていた。その隣にはあの男性。


「こんなところで奇遇ね。貴方達もデート?」


「あっいや別に月緋達の邪魔をしようとなんて思ってないからね!」


聞いてもいないことを弁解し、私は笑顔をひきつらせた。


「貴方達もって………月緋、誤解を招くような言い方はやめなさい」


< 511 / 625 >

この作品をシェア

pagetop