あくまで天使です。


その後ろ姿を月緋は母親のように呆れた溜息を見送り、くるりと私たちのほうを向いた。


「ということで。また明日ねナギサ。ブラッハーさんもまたどうぞ遊びに来てください」


「あっそれじゃっ。ナギサ先輩、それでは!」


二人は千秋がたどった道のりを進み、奥へ消えていった。


「あっあの………!」


何かを尋ねようとした私を止めるように


「ご注文!クリームケーキ、チョコレートマフィン、イチゴパイ、その他もろもろお持ちしましたー!」


机に収まりきらない量の甘味が届いた。


………待て待て。これ絶対全部食べたら糖尿病になるって!


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