あくまで天使です。


帰宅したのはそれからずっと後だった。


昼にてっぺんで輝いていた太陽はすでに西に傾いている。


ああ、こんなに一日が早いんだ………。


暮れゆく空を見上げ、切なげにそう心底思う。


この何気ない数秒数秒が何より幸せなのだと。


願う感情は届かず、家に着いてしまった。


さっと家に入り、買ってきたものを整理する。したらすることがなくなった。


ちょこんとべリアルもソファに腰掛け、ボケっと一点を眺めていた。


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