あくまで天使です。
「とっとにかく!私は未成年なの!お酒は買えないし飲めないし!」
話を元に戻し、私は腕を組んだ。見下ろすように高身長の彼を見上げ唇の端を曲げる。べリアルもつられるように曲げた。
「ちっ。じゃあ自分で買ってくらぁ」
私が目を点した。なのに彼は堂々と部屋へ駆け上がっていってしまった。
「ちょっ!」
あわてて私がそのあとを追うと、すでに彼は真っ黒なTシャツと黒っぽいズボンに着替えていた。似合うのが癪に障る。細く黒い足を私の前でぴたりと揃えて止め、彼は怪訝そうに言った。
「んだぁ?てめぇもいきてぇのか」
「んなわけないでしょ!出ていっちゃだめ!」
なんでだよ、とべリアルは本気で首をかしげる。