お姫様だっこ
「殴ったら…研も悪者になっちゃうでしょ?相手は女だから男の研が悪くなっちゃう!」
「でも!!お前そんななるまでヤラレタんだぞ!?」
「そいつらと一緒のクズになっちゃ駄目だ」
「またコイツら何かしてくるかもよ?」
「してこないよ。もう気が済んだみたいだし?それに、マタ何かしてきたら多分あたし、この人達を…殺すから。ねっ?」
ニッて笑いながら3人を見てやった。
「ご……ごめんなさい!!」
3人は怯えながら走って逃げていった。
「はぁ…はぁ…」
あたしはもう力が出なくて苦しくなった。
「美優!!大丈夫か!?」
「研…大丈夫よ。なんか苦しくなっちゃった。研の顔見たら力抜けちゃった…」
「美優……ごめ…」
「謝んないでね?研は悪くないんだからね?あたし頑張ったよ。耐えたんだぁ。研を諦めろって言われたけどね、そんなん出来るわけないから戦ったの。そしたらあの人達反対に怖がってさ…逃げたでしょ。だからあたしの勝ち♪」
「美優………ありがとう。今から保健室まで運ぶからな」
研が2回目のお姫様だっこをしてくれた。
もう大丈夫……。
そんな気がした―…