お姫様だっこ
目を開けると隣に研がいた。
「あ、起きた」
あたしは少し眠ってたみたい。
「ごめん!!寝てたんだぁ…」
「30分くらいかな、寝てたよ」
「いつのまに…」
「そんなに良かった?」
研がニヤけながら言ってくるその言葉に恥ずかしくなってシーツを被った。
「もぉ!!!」
シーツから目だけ出して研を見ると
笑いながらコッチを見てた。
「腕、痛くない?」
研が腕枕をしてくれてたんだ。
また一つ見つけた幸せ。
「全然痛くないよ。幸せしか感じてないよ?……おいで」
もう片方の腕を広げて胸を開けてあたしを呼ぶ声。
あたしは迷わず勢いよく研の胸に飛び込んだ。
「あったかい…」
また、あったかい優しい肌に触れた。