お姫様だっこ




いつのまにか眠っていた。


気付けば朝。


いつものように準備して登校する。



研と手を繋いで。



昨日考えてたあたしの夢。その夢を叶えてくれるのが研だったらいいのにな……



太陽に照らされて更にカッコ良く見える研の横顔を見つめながらそう思ってたんだ。





学校に着くと下駄箱の所で声が聞こえた。



その大きな声は



慎だった。



昴と肩を組んでじゃれ合いながらコッチに向かってくる。



慎より少し背の低い昴。



「美優ちゃん!研くん!おはようございます。」


「おはよう、慎と昴!」


「あ、おはようございます」


昴は照れ臭そうに挨拶をしてきた。




「昴、話すの初めてだな。まぁ宜しくな」



研が話しかけると昴は笑顔で元気よく返事をした。


すごく嬉しそう。



やっぱり研は男女問わずモテるんだね。





「んで、なんか用ー?」



わざとらしく聞いてみる。
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