お姫様だっこ
あたしは衝撃的な事実を知る事になる―――
「…実は、俺。前に梨央と話したんです。アイツむかついたから研くんに近付くなって脅しに行った。そしたらアイツ…“梨央と手を組まない?”って」
「はっ?」
待って。意味が分かんない。
「それで…」
慎は放課後、梨央に会いに行った。そして、手を組まないかと言われた。
「なに言ってんの?」
慎が怒ると梨央はムッとして
「あなた…美優さんを好きなんでしょ?」
そう言った。
慎が驚いてると、
「やっぱりそうだ。ねぇ、美優さんがアナタを気になってるって研くんに嘘つくの。そしてアナタと美優さんが2人でいる所を研くんに見せるから。そしたらきっと2人は気持ちが離れていく。そしたら研くんと梨央、アナタと美優さんがくっついて大成功!でしょ?誰も独りにならないんだからイイ考えだと思わない?協力……するよね?」
そして2人で計画を立てたんだって。