お姫様だっこ
携帯を見つめたまま涙を流すあたしを研が抱き寄せてくれた。
「菜帆も青い顔してたからなー。大丈夫だって?」
「うん。今は俊の家に居て落ち着いてるって。美優のそばに居なくてゴメンって……謝んなくていいのに。あたしが悪いのに。菜帆は最高の友達だよ…」
「そうだな。明日、その言葉を菜帆に直接言ってやれよ。泣いて喜ぶぜぇアイツ」
「明日ちゃんと言うょ。いっぱい心配かけちゃった」
明日は土曜日。
休みだしバイトも無いから菜帆と出掛けよう。
「4人でデートすっか?明日」
「えっ、いいの!?」
正直、研が居てくれたほぅがホッとする。隣に居てほしいって考えてた…。心読まれちゃった?さすが研だゎ。
「いいよ♪」
「ありがとう!」
あたし達はもう一度キスをした。
あったかい…――