愛されたかった悪女
私を元カノと知った彼女に動揺は見られなかった。


もしかしたらこの女はハヤトを愛していない?


お金目当てで結婚したの?


それなら話は早いけれど……。


予防線を張るために、私は別荘のパーティーに招待した。


離婚をするにも、有利に運びたいはず。


私とハヤトの関係を知りたいのなら、きっと来るはず。


部屋に戻った私は久しぶりにハヤトに電話をした。


明日、別荘でパーティーがあるけれど、招待客の1人に最近しつこくされているからその日だけ、私をエスコートして欲しいと。


ハヤトは私を気の毒に思ったのか、行くと言ってくれた。


私の計画通りに駒は進んでいた。


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