愛されたかった悪女
ハヤトからの電話は翌朝きた。思ったより早かった。


「ハヤト!」


彼の声を聞くと、胸がときめく。


『もう終わりにしろ、ジョンを使うのも止めるんだ 俺たちは別れない』


「終わりにしろですって!?私はまだ貴方を愛しているの!良く簡単に言えるわね?」


『思い違いをしているだけだ、お前のはただの独占欲だ 俺がお前を振る最初の男だからな プライドが許さないのだろう?』


「何を言っているの?独占欲なんかじゃないわ、ハヤトを愛しているのよ」


『もうあきらめて帰ることだ 俺たちにかかわるな』


そう言って、一方的に電話は切れた。


私はしばらく放心状態で座り込んでいた。


酷い……酷い……私は貴方を愛しているのに……プライドのせいじゃないわ。


許せない、絶対に別れさせてやるわ!


こうなれば切り札を出すしかない……きっとあの愚かな子は私の言うとおりにするはず。



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